リーチ麻雀の基本戦略:待ちの形・リーチの判断・守り方をCPU対局のデータで確かめる
リーチ麻雀で和了るまでの道のりは、「良い形でテンパイする」「リーチをかけるか決める」「相手のリーチには守る」の3つに分けられます。どれも感覚で語られがちですが、実際に数えてみると、はっきりした差が出ます。
この記事では、待ちの形とテンパイの取り方を、Asobi Loungeの麻雀と同じ判定プログラムで確かめながら説明します。さらに、CPU同士に720半荘を打たせて記録した8,257回のリーチについて、待ちの広さや巡目でどれだけ和了率が変わるかを紹介します。
テンパイと待ちの形
あと1枚で和了れる状態をテンパイ、その1枚を待ちと呼びます。同じテンパイでも、待ちの形によって和了れる牌の種類と枚数が大きく変わります。下の図は、筒子の部分だけが違う7つのテンパイを並べたものです。待ちはすべて、ゲームと同じプログラムに手牌を渡して求めました。
| 行 | 形 | 手牌の筒子 | 待ち | 最大枚数 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 両面 | 三筒 四筒 | 二筒・五筒 | 8枚 |
| 2 | 嵌張(カンチャン) | 三筒 五筒 | 四筒 | 4枚 |
| 3 | 辺張(ペンチャン) | 一筒 二筒 | 三筒 | 4枚 |
| 4 | 単騎 | 五筒 | 五筒 | 3枚 |
| 5 | シャンポン | 五筒 五筒 七筒 七筒 | 五筒・七筒 | 4枚 |
| 6 | 延べ単 | 三筒 四筒 五筒 六筒 | 三筒・六筒 | 6枚 |
| 7 | 三面張 | 三筒 四筒 五筒 六筒 七筒 | 二筒・五筒・八筒 | 11枚 |
両面は2種類で最大8枚、嵌張と辺張は1種類で最大4枚、単騎は3枚です。シャンポンは2種類を待ちますが、どちらも自分で2枚ずつ持っているので最大4枚しかありません。「待ちが2種類あるから良い形」とは限らない、というのが最初に押さえたい点です。延べ単や三面張のように、4枚以上の続き番号からは待ちが広がります。
どの牌を切ってテンパイに取るか
テンパイの一歩手前(1シャンテン)からは、何を切るかでテンパイの形が決まります。次の14枚は、二筒・四筒・五筒のどれを切るかで迷う形です。

| 切る牌 | 待ち | 最大枚数 | 和了ったときの役と点数 |
|---|---|---|---|
| 二筒 | 三筒・六筒 | 8枚 | 立直・平和・断幺九(3翻30符)3,900点 |
| 五筒 | 三筒 | 4枚 | 立直・断幺九(2翻40符)2,600点 |
| 四筒 | テンパイにならない(1シャンテンのまま) | ||
二筒を切ると四五筒の両面が残り、待ちは8枚。しかも4つの面子がすべて順子で両面待ちになるので、平和が付きます。五筒を切ると二四筒の嵌張で、待ちは4枚に半減し、平和も付きません。待ちの枚数と点数の両方で、二筒切りが上回ります。
考え方の順番は、①テンパイに取れる切り方を探す、②その中で待ちの枚数が多いものを選ぶ、③枚数が同じなら役や点数が高いほうを選ぶ、です。待ちの枚数は「自分から見えていない枚数」で数えます。捨て牌やドラ表示牌に同じ牌が出ていれば、そのぶん減ります。
リーチの得と損
リーチは、門前でテンパイしたときに1,000点を出して宣言します。このサイトでは山の残りが4枚以上、持ち点が1,000点以上あるときにかけられます。
| 得なこと | 損なこと |
|---|---|
| 立直の1翻が付き、役がなくても和了れる | 1,000点を供託する(流局すれば戻らない) |
| 1巡以内に和了れば一発で1翻増える | 以後は手牌を変えられず、引いた牌をそのまま捨てる |
| 和了ると裏ドラを見られる | テンパイしていることがほかの人に伝わる |
| ほかの人が警戒して守りに回る | 危ない牌を引いても止められない |
特に大きいのは「役がなくても和了れる」ことです。後で紹介するCPU同士の対局では、リーチで和了った手の51.3%が、立直・一発・ツモ・ドラなどを除くと役のない手でした。形はできたが役がない、という手を和了りに変えられるのがリーチです。
8,257回のリーチで分かったこと
このサイトのCPUを4人並べ、ゲームと同じプログラムで半荘を720回(7,737局)打たせ、リーチがかかるたびに、その時点の巡目と待ち、宣言した人から見えていない待ち牌の枚数を記録しました。そのリーチがどう終わったかを数えたのが下の表です。「放銃」はリーチ後にほかの人へ振り込んだ割合です。
| 条件 | 回数 | 自分が和了 | 放銃 | ほかの人の和了 | 流局 |
|---|---|---|---|---|---|
| すべてのリーチ | 8,257 | 44.0% | 10.8% | 18.5% | 26.8% |
| 待ち牌の残り1〜4枚 | 5,454 | 37.7% | 11.6% | 20.2% | 30.5% |
| 待ち牌の残り5〜7枚 | 1,977 | 53.1% | 9.8% | 16.7% | 20.4% |
| 待ち牌の残り8枚以上 | 826 | 63.8% | 7.7% | 11.1% | 17.3% |
| 6巡目までのリーチ | 2,084 | 58.8% | 5.9% | 10.8% | 24.6% |
| 7〜11巡目のリーチ | 4,298 | 43.3% | 12.0% | 20.2% | 24.5% |
| 12巡目以降のリーチ | 1,875 | 29.1% | 13.7% | 22.9% | 34.3% |
| 先制リーチ(ほかにリーチなし) | 6,255 | 48.1% | 8.1% | 14.5% | 29.3% |
| 追っかけリーチ(すでに誰かがリーチ) | 2,002 | 31.2% | 19.3% | 30.8% | 18.8% |
待ちの広さで、和了率は1.7倍違う
残り8枚以上の待ちでかけたリーチは63.8%が和了り、残り4枚以下では37.7%でした。前の節の「二筒切りか五筒切りか」のような選択は、和了率にそのまま響きます。なお、リーチの半分以上(51.8%)は待ちが1種類で、待ち牌の残りは平均4.5枚でした。良い形でのリーチは、思っているより少ないものです。
早いリーチほど強く、遅いリーチは危ない
6巡目までのリーチは58.8%が和了り、放銃は5.9%。12巡目以降は和了29.1%に対して放銃13.7%です。遅い巡目は残りの山が少ないうえ、ほかの人の手も育っているからです。
追っかけリーチは放銃が2倍以上
誰かがリーチしているところにリーチで追いかけると、和了は31.2%に下がり、放銃は19.3%と先制リーチの2倍以上になりました。リーチ後は危ない牌も止められないので、追いかけるなら待ちの広さと点数が見合うかを考えます。
裏ドラと一発で、平均2翻以上増える
リーチで和了った3,632回のうち、裏ドラが1翻以上乗ったのは31.9%、一発は19.6%、ツモ和了が50.9%でした。立直・一発・裏ドラ・門前清自摸和の合計は平均2.14翻です。子の和了の平均点は、リーチした手が6,309点、鳴いた手が2,693点で、満貫以上の割合は36.4%と4.4%でした。
ダマテンを選ぶ場面
リーチをかけずにテンパイを隠すのがダマテンです。上のデータのとおりリーチは強いのですが、次のような場面ではダマテンが検討に値します。
- リーチしなくても点数が十分:断幺九・平和にドラが2枚あるなど、すでに満貫に近い手。リーチの1翻よりも、警戒されずに和了れることを優先します。
- 役があって、待ちが良い:ほかの人の捨て牌から待ち牌がこぼれやすい場面では、リーチで止められるより、黙って待つほうが和了りやすくなります。
- 相手のリーチを受けている:追っかけリーチは放銃が増えます。役のあるテンパイなら、ダマにしておけば危ない牌を引いたときに降りられます。
- オーラスで着順が決まる:和了れば順位が上がる点差なら、点数よりも和了ることを優先します。
逆に、役がない手はリーチしないと和了れないので、テンパイしたらリーチが基本です。このサイトのCPUはダマテンを使わないので、CPU対戦で練習するときは「自分ならダマにするか」を考えながら打つと、判断の練習になります。
相手のリーチへの守り方
相手がリーチしたら、自分の手がテンパイから遠いときは、無理に進めず安全な牌を切って降ります。最も安全なのは、リーチした人がすでに捨てている牌(現物)です。リーチした人は自分の捨て牌でロンできない(フリテン)からです。このサイトのプログラムもフリテンを確かめていて、捨て牌に当たり牌がある人はロンのボタンが出ません。
現物がないときの目安として、このサイトのCPUが実際に使っている「危険度」の付け方を紹介します。数字が小さいほど安全と見なし、テンパイしていないCPUは、リーチを受けるとこの数字が最も小さい牌から切っていきます。
| 牌の種類 | 危険度 |
|---|---|
| 現物(リーチした人が捨てた牌) | 0 |
| 字牌で、すでに3枚見えている | 0.5 |
| 字牌で、2枚見えている | 2 |
| 字牌で、見えているのが1枚以下 | 4 |
| スジ(例:四筒が捨てられているときの一筒・七筒)の1・9/2・8/3〜7 | 2/3/4 |
| 4〜6で片側だけスジ(例:一筒だけ捨てられている四筒) | 6 |
| スジでない1・9/2・8/3〜7 | 5/6.5/8 |
スジは、両面待ちに当たらない牌の考え方です。四筒が捨てられていれば、一四筒の両面待ちはフリテンなので、一筒と七筒は両面待ちには当たりません。ただし嵌張や単騎、シャンポンには当たるので、0ではなく「やや安全」の扱いです。
同じ対局のデータでは、1局あたり1人が放銃する割合は10.5%で、ロン和了のうち20.1%は、リーチしている人が振り込んだものでした。リーチ後は危ない牌も切るしかないので、追っかけリーチの放銃が多かったことと合わせて、「降りられない状態を自分から作らない」ことが守りの第一歩です。
このサイトで練習する

CPU対戦(ログインなしで遊べます)では、テンパイに取れる捨て牌に印が付き、その牌を選ぶと「この牌を切ると待ち」と、待ち牌ごとの残り枚数が表示されます。残り枚数は、自分の手牌・全員の捨て牌・鳴いた牌・ドラ表示牌を引いた、自分から見えていない枚数です。上の画面のように、シャンポン待ちで片方がもう残っていない、ということもすぐに分かります。
- 待ちを比べる練習:印の付いた牌が2つ以上あるときは、それぞれを選んで残り枚数を比べてから切ります。この記事の「二筒切りか五筒切りか」と同じ判断を、実戦で繰り返せます。
- リーチ後:リーチすると、引いた牌は自動で切られます。「自動和了」をオンにすれば、当たり牌が出たときのロンも自動です。
- 守りの練習:CPUがリーチしたら、現物とスジを探して降りてみましょう。CPUのリーチは待ちが広いとは限らないので、降りながら相手の捨て牌を読む練習になります。
ランダムマッチやルーム対戦(Googleアカウントでのログインが必要)では、1手5秒と局ごとの20秒の持ち時間で判断します。CPU対戦で「切る前に待ちを数える」習慣をつけておくと、時間の短いオンライン対局でも落ち着いて選べます。牌の種類や役の一覧は、麻雀の基本ルールと役一覧にまとめています。
麻雀は、Asobi Loungeで無料で遊べます。CPU対戦やひとりで遊ぶモードはログインなしで遊べ、オンライン対戦にはGoogleアカウントでのログインが必要です。
麻雀を遊ぶ